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原発性腋窩多汗症治療剤「エクロック®ゲル5%」の国内製造販売承認取得について2020年9月25日

原発性腋窩多汗症治療剤「エクロック®ゲル5%」の国内製造販売承認取得について

 

 科研製薬株式会社(本社:東京都文京区、社長:堀内 裕之、以下「科研製薬」)は、原発性腋窩(えきか)多汗症治療剤「エクロック®ゲル5%」(一般名:ソフピロニウム臭化物、以下「本剤」)について、「原発性腋窩多汗症」の効能・効果で製造販売承認を取得しましたのでお知らせいたします。

 

 原発性腋窩多汗症は、腋窩(わきの下)から温熱や精神的負荷の有無に関わらず大量の発汗を生じる疾患であり、患者さんは日常生活に支障をきたすとともに精神的な苦痛を受けるとされています。

 

 本剤は、神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を阻害する抗コリン剤に分類される日本初の原発性腋窩多汗症用の外用剤です。アセチルコリンはムスカリン受容体と結合することにより、汗腺から発汗を誘発すると考えられており、本剤は多汗症の原因となるエクリン汗腺のムスカリン受容体と結合することでアセチルコリンの結合を阻害し、発汗を抑制します。1日1回の両腋窩への塗布で効果が期待でき、塗布の際にアプリケーター(塗布具)を用いることで手が薬液に触れることなく塗布が可能です。

 

 科研製薬は、2015年3月にBrickell Biotech, Inc.(本社:米国コロラド州)と原発性局所多汗症を対象に開発していた「ソフピロニウム臭化物」の日本とアジア主要国をテリトリーとした独占的ライセンス実施許諾および共同開発に関する契約を締結し、日本国内で開発を進めてまいりました。今回の製造販売承認は国内第Ⅲ相臨床試験の結果に基づくもので、この試験では原発性腋窩多汗症患者を対象として、実薬群(141例)と基剤群(140例)との多施設共同、ランダム化二重盲検比較試験を実施し、6週間投与時の有効性と安全性について検討を行いました。その結果、主要評価項目である「治療終了時のHDSSが1又は2であり、治療終了時の両腋窩合計発汗重量のベースラインとの比が0.5以下の被験者の割合」は基剤群に対し、実薬群で有意に改善しました。主な副作用は適用部位皮膚炎、適用部位紅斑及び適用部位そう痒感でした。

 

 なお、海外においては、米国でBrickell社が本年第4四半期に第Ⅲ相臨床試験を開始する予定です。

 

 科研製薬は、原発性腋窩多汗症に対する新たな治療選択肢を提供することで、より多くの患者さんのクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献できるものと期待しております。

 

 なお、本件に関し、科研製薬の2021年3月期連結業績予想に与える影響はございません。

 

以上

(参考資料)

・原発性腋窩多汗症について

原発性局所多汗症は国内のガイドライン1において、「温熱や精神的負荷の有無いかんに関わらず、日常生活に支障をきたす程の大量の発汗を生じる状態」と定義されており、特にわきの下(腋窩)に生じる場合、原発性腋窩多汗症といいます。原発性多汗症の特徴の一つとして、社会的な活動範囲が広く、生産性のある年代(働き盛り世代)の罹患率が高いことが挙げられており、患者さんは精神的な苦痛を受けているとされています。現在の治療について、第1選択とされているのは塩化アルミニウム溶液の外用療法ですが、病院での院内製剤として処方されており、新しい治療が開発されることが望まれています。

1.日本皮膚科学会ガイドライン:原発性局所多汗症診療ガイドライン2015 年改訂版

 

・Hyperhidrosis Disease Severity Scale (HDSS)について

多汗症の重症度を自覚症状で評価する尺度であり、患者さんの自覚症状によって1~4の4つに分類したスコアです。3または4に該当する場合を重症の指標としています2

スコア

自覚症状

1 発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない
2 発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある
3 発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
4 発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある

2.Strutton DR, et al.: J Am Acad Dermatol. 2004; 51(2): 241-248.

 

<製品概要>

販売名 エクロック®ゲル5%
一般名 ソフピロニウム臭化物
製造販売承認日 2020年9月25日
効能又は効果 原発性腋窩多汗症
用法及び用量 1日1回、適量を腋窩に塗布する。

 

 

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注意事項:

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