
科研製薬について
科研製薬はどういった製薬会社なのか。
その理念やこれまでの歩み、得意領域やこれからのビジョンなどを通して、私たちの特徴を知ってもらいたいと思います。
企業理念
科研製薬は研究開発型の製薬会社として、病気で苦しむ患者さんのクオリティ・オブ・ライフの向上につとめ、
患者さんの家族や治療に携わる医療関係者を含め、すべての人の「笑顔」に貢献するために、
画期的な新薬を創出・提供し続けています。
経営理念
企業理念で定めた科研製薬のありたい姿を実現するために、科研製薬は患者さんのニーズを満たす医薬品を届け、社会から求められる役割を果たし、社員がよろこびを実感できる職場づくりを追求しています。
社会の
よろこび
医薬品企業としての社会的責任を自覚し、
高い倫理観をもって企業活動を行い、
社会から信頼される企業をめざす。
患者さんの
よろこび
患者さんと医療関係者のニーズに即した、
有用な医薬品の創製・提供に努める。
社員の
よろこび
社員がその仕事に歓びと誇りをもち、
活力あふれる存在感のある企業をめざす。
医薬品とともに歩む、科研製薬の歴史。
1917年に設立された理化学研究所から始まった、科研製薬の歴史。その歩みの中で、私たちは数々の医薬品を創出してきました。会社の沿革を代表的な製品とともに、簡単に紹介します。
理化学研究所をルーツに設立
科研製薬のルーツは、1917年に渋沢栄一をはじめとする財界人の発起によって設立された「財団法人理化学研究所」です。
ペニシリン「科研」発売
ペニシリン「科研」は理研の技術力を活かして開発され、様々な感染症の治療に用いられてきました。ここから、私たちの製薬会社としての歴史が始まりました。
東京証券取引所第1部に上場
より多くの人の「笑顔」に貢献するために、1962年に上場。資金調達力を強化したことで、国内でも有数の研究開発力・生産体制を獲得しました。
抗炎症・鎮痛・解熱剤「ブルフェン」発売
イブプロフェンを有効成分とする「ブルフェン」。1985年からはスイッチOTC医薬品となり、現在では同成分を含有する市販薬が各社より販売されています。
関節機能改善剤「アルツ」発売
高純度ヒアルロン酸を関節内に注射することで、高齢者に多い膝や肩の痛みを抑え、動きを改善します。発売以来、ニーズに応じた製剤改良を行っています。
抗白癬菌剤「メンタックス」発売
水虫薬の研究に長い歴史を持つ科研製薬が開発した「メンタックス」は、1994年に学術の進歩と産業の発展に大きく貢献したとして、大河内記念生産賞を受賞しました。
癒着防止吸収性バリア「セプラフィルム」発売
開腹手術後に起こる予期しない癒着を防ぐ医療機器、「セプラフィルム」。発売時は産婦人科のみで使用可能でしたが、現在はすべての開腹手術で使用することができます。
褥瘡・皮膚潰瘍治療剤「フィブラスト」発売
再生医療の先駆けとして発売された「フィブラスト」は、褥瘡(床ずれ)ややけどなどによる皮膚の損傷部にスプレーすることで傷の治癒を促進します。
爪白癬治療剤「クレナフィン」発売
「クレナフィン」は飲み薬での治療が主流だった爪水虫において、日本で初めての外用剤として発売され、安全性に対する懸念が少ない、新しい治療選択肢を提供しました。
歯周組織再生剤「リグロス」発売
「フィブラスト」からのドラッグ・リポジショニングにより開発され、歯周組織の再生を促す世界初の医薬品が「リグロス」です。2021年には、日本歯周病学会功労賞を受賞しました。
腰椎椎間板ヘルニア治療剤「ヘルニコア」発売
椎間板の中に薬剤を直接注入し、ヘルニアによる神経の圧迫を軽減する日本初の治療剤「ヘルニコア」。手術に比べて患者さんへの身体的な負担が小さい治療を可能にしました。
原発性腋窩多汗症治療剤「エクロック」発売
明らかな原因がなく、脇に大量の汗をかいてしまう原発性腋窩多汗症。その外用治療剤として「エクロック」は日本で初めて発売されました。
壊死組織除去剤「ネキソブリッド」発売
壊死組織除去剤「ネキソブリッド」は、やけどなどの熱傷によって壊死した組織を、選択的に除去することができる外用酵素製剤です。
医薬品だけではない、
科研製薬の事業。
皮膚科、整形外科を得意領域とする医薬品事業はもちろん、農薬・動物薬事業や不動産事業など、科研製薬は様々な事業を手掛けています。ここでは、各事業内容について説明します。
皮膚科領域
「クレナフィン」や再生医療の先駆けとして発売された「フィブラスト」など、科研製薬は皮膚科領域において多くの医薬品を創出してきました。特に「クレナフィン」は爪白癬治療薬の中でトップシェア製品であり、海外へも積極的に展開しています。
代表的な製品
【 世界初 】 フィブラスト
【 日本初 】 クレナフィン、エクロック
整形外科領域
皮膚科領域とあわせて科研製薬の強みとしている領域が整形外科領域です。世界で初めてヒアルロン酸の関節内注射液として発売された「アルツ」や、ヘルニアによる痛みを改善する日本初の治療剤「ヘルニコア」といった医薬品は、国内で高いシェアを誇ります。
代表的な製品
【 世界初 】 アルツ
【 日本初 】 ヘルニコア
その他の領域
科研製薬は特定の領域だけでなく、これまで培われてきた研究開発力を活かして、その他の領域においても満たされていなかった医療ニーズに応える製品を提供してきました。代表的なものとしては、「セプラフィルム」や「リグロス」が挙げられます。
代表的な製品
セプラフィルム
【 世界初 】 リグロス
農薬・動物薬事業
現在、拡大を続ける世界人口により食糧需要は拡大しています。科研製薬は安全・安心な食糧生産に貢献するために、人畜・環境への負荷を抑えた安全性の高い農薬や飼料添加物、動物薬の研究開発から販売までを一貫して行っています。
不動産事業
設立時に東京都文京区の土地を旧理化学研究所から引き継ぎ、1998年に「文京グリーンコート」として再開発。オフィス棟に本社を設置して事業活動を行っています。不動産事業はこの「文京グリーンコート」関連の賃貸料を安定的な収益源としており、本業である薬業を支えています。
世界に貢献する製薬会社をめざす、
これからのビジョン。
科研製薬は「長期経営計画2031」において、3つの戦略を策定。
日本だけでなく世界規模で、より多くの人のクオリティ・オブ・ライフに貢献していきます。
研究開発
重点創薬3領域「免疫系・神経系・感染症」における上市確度の向上とパイプラインの拡充に取り組みます。また、新たなニーズへの対応と海外展開を見据えた研究開発に注力し、新規分野にも挑戦。10年間で8品目を上市するためのパイプラインと、毎年1品目以上の開発導入品・販売提携品の確保を目標とします。
海外展開
目標は、売上高に占める医薬品の海外売上高比率を25%以上とすること。そのために、海外展開品をさらに充実させ、その製品価値の最大化を基本方針とします。すでに海外へ展開している製品の上市地域拡大を促進させるだけでなく、新規海外展開品の確保・拡充も実施。世界各国での生産・販売体制の整備を進めていきます。
経営基盤
人材育成の強化と人事制度を整えるだけでなく、DXの推進によって様々な業務を変革・効率化していきます。また患者さんファーストのための生産・品質保証体制を強化。製造業務の最適化とコストの削減にも取り組みます。社員が活躍し、変革へ柔軟に対応できる強い組織基盤の確立と、効率的なオペレーション構築による企業価値向上をめざします。
世界に笑顔を届ける、
私たちの事業所をご紹介。
科研製薬の「本社」があるのは東京。そして、創薬研究の要である「新薬創生センター」を京都と静岡に、
開発研究の要である「CMCセンター」と生産拠点の「工場」を静岡に設置しています。
また、MRの活動拠点となる「営業所」は全国各地に展開しています。