• NAME
    M.M.
  • OCCUPATION
    特薬職
  • JOINED YEAR
    2021年入社
  • EDUCATION
    農学研究科 生命機能科学専攻
  • DEPARTMENT
    特薬部 特薬研究グループ
*所属は取材当時の情報です

やさ
農薬つく

入社理由

大学院で学んでいたのは、植物病理学。病気に強いイネ科の植物をつくるための研究をしていました。きっかけは、小学校の頃に通っていた塾の先生から、「これからは食糧問題が重要」と聞いたこと。自給自足などの言葉が、ずっと頭に残っていたのです。今後、食糧問題が今以上に懸念されることを考えると、農薬は必要だとしても、安全な農薬をつくりたい。そうした想いから、就職先は農薬メーカーを志望していました。色々な企業を見る中で農薬事業を展開する科研製薬に出会い、その製品である「ポリオキシン」は微生物の代謝物で環境にやさしく、安全な農薬だと知りました。私の理想に近い製品をつくっている会社であれば、自身の想いを実現できると思い、入社。また、農薬について幅広い業務にかかわれることも魅力でした。

十数年食糧危機
貢献するためできるこ

仕事内容

私が担当している仕事は大きく2つ。クスリで言うところの新薬の種を見つける段階の業務と、生産段階の業務です。1つ目の業務は生物評価。新しい農薬の候補となる薬剤、その有効成分を、実際に植物を使って評価しています。現在はきゅうりを担当しており、様々な有効成分を散布した後に病原菌を接種。何も散布していないきゅうりと比較して、症状が抑えられたかを評価しています。2つ目の業務は、ポリオキシンの生産量を上げるために、その原料となる発酵微生物の代謝物を増やす研究です。微生物の育成環境を変えたり、遺伝子の機能を解析したりが実際の業務内容。遺伝子解析は外部の研究機関と行っており、こうした試行錯誤をしながら、十数年後の製品需要に応えられるように生産性を高めたいと思いながら日々、業務に励んでいます。

ないことむの
大変だけ面白

仕事のやりがいと苦労

有効成分の生物評価業務では、試験した薬剤の効果を確認できた時が嬉しいです。また、発酵微生物の改良研究では、培地の通気性を上げて、代謝物の量が増えていたのを見た時は「やった!」と思えました。生産性が向上する培養条件はなかなか見つからないので、その分見つけた時は嬉しいですね。また、遺伝子の機能を解析した結果、理論通りの代謝物になっていた時も「遺伝子って本当に生命の設計図なんだな」と感じられて、面白いです。 とはいえ、発酵微生物に触れたのは入社してから。培地成分やpHなど、様々な要素が複雑に関係しており、また発酵微生物の代謝経路も明らかになっていないことが多いので、業務をこなすのには苦労します。また、試験・評価の数が想像以上に多いことも大変ですね。

だらけになりなが
んなこと経験

一番印象に残っていること

1年目に経験した、水田試験用の田植えが印象深いです。特薬研究グループでは、毎年5月に除草剤を試験するために水田で田植えを行っています。田植えという作業ですが、実際に稲を植えるのは機械の役割。私たちは、除草剤を使うための雑草の種を植えます。作業は暑い中、グループ総出で実施され、水田に試験区をつくり、そこに播種した雑草に除草剤をかけて効き目を試験しました。田んぼに足を取られてこけそうになりながら、田んぼの中を行ったり来たりしていたので、次の日には全身が筋肉痛に。それでも普段とは異なる環境での作業は面白かったです。田植え機で稲を植えるところを見たり、田んぼに入る感覚を知ったり。また水田雑草の種も見られたので、初めての経験をたくさんすることができました。

COLUMN
毎日のこだわり − 仕事編

どうすれば効率実験できかを考

仕事終わりに次の日にやる業務を確認して、脳内でシミュレーションすることです。いくつかの実験を並行して行っていると、効率良く空き時間を使わなければならないので、毎日するようにしています。また手帳のカレンダーに今やることを記入したり、ふせんを使ったりすることも。予定を把握していると、急な業務にも対応できるのでオススメです。

毎日のこだわりト編

プライ意識て身体を動

デスクワークの後は肩が凝りやすいので、入浴後にはストレッチをして、肩周りを動かすようにしています。最近は、運動をすることも心がけており、毎日スクワットを30回行っています。最初の方は筋肉痛になっていましたが、今は翌日も平気になりました。いずれは、ウォーキングも日課として取り組んでいきたいと思っています。

これからの目標

未知のこどんどん挑戦いき

発酵微生物の遺伝子については、まだ明らかになっていないことが多いので、培養条件とゲノムの関係を明らかにして、ポリオキシンの生産性向上に貢献することが今の目標です。また、いずれは農薬の登録や安全性に関する業務など、その他の仕事も経験したいと思っています。