ビエの特長と防除 ビエの特長と防除

ノビエとは?
その症状・原因・防除の
ポイントを解説

稲作において最も問題雑草と⾔われる「ノビエ」。
収量や品質に⼤きな影響を及ぼすため、
正しい知識と予防策が⽋かせません。
このページでは、

などの基礎知識をわかりやすく解説します。
さらに、防除対策についてもご紹介します。

本ページの情報は、除草剤(植物成⻑調節剤)に関する専⾨機関「公益財団法⼈⽇本植物調節剤研究協会」の監修のもと掲載しています。

  • ノビエとは

    ノエビとはの画像 ノエビとはの画像
    写真提供:公益財団法⼈⽇本植物調節剤研究協会

    ノビエとは、雑草であるヒエ類の総称です。⽔稲栽培においては、全国的に発⽣するタイヌビエ、⻄⽇本等の暖地に多いヒメタイヌビエ、畑でも⾒られるイヌビエ等があります。ノビエは多発すると減収につながるため、⽔稲農家は昔からノビエとの戦いでした。稲と同じイネ科に属し、⾒た⽬も似ているため、穂を付けるまでノビエだと気付かれないこともよくあります。ノビエの穂が出始める頃に、慌てて⽥んぼに⼊ってヒエ抜きをしている光景も⾒かけます。また、⽔稲⽤除草剤の使⽤時期は、ノビエの葉の枚数(葉齡)で設定されていることが多く、⽔⽥雑草の代表的草種と⾔えます。

  • ノビエは問題雑草

ノビエは問題雑草の画像 ノビエは問題雑草の画像
写真提供:公益財団法⼈⽇本植物調節剤研究協会
稲の成⻑を阻害し、収量や品質の低下を引き起こす

ノビエは⽣育速度が稲よりも早く、光や⼟壌養分を奪って稲に雑草害を引き起こします。具体的には、茎数や穂数の減少による収量の減収や、⽶の品質の低下につながります。
また、成熟したノビエは1株で数千個もの種を作るので、放っておくと年々発⽣量が増え、更に被害が拡⼤します。そのため、穂を付ける前にしっかりと防除することが重要です。

カメムシ類の温床になり、斑点⽶被害にもつながる
カメムシ類の画像 カメムシ類の画像
斑点⽶被害の画像 斑点⽶被害の画像

畦畔や本⽥内に発⽣するイヌビエは、稲よりも早いタイミングで出穂することが多く、穂にはカメムシ類がたくさん集まってきます。ノビエはカメムシ類の温床となり、稲の穂をカメムシ類に吸汁されるリスクが⾼まるため、斑点⽶被害防⽌のためにもノビエの防除は重要と⾔えます。

ノビエの穂でふ化したカメムシ類が、イネの出穂に合わせて移動。の画像 ノビエの穂でふ化したカメムシ類が、イネの出穂に合わせて移動。の画像

ノビエの穂でふ化したカメムシ類が、イネの出穂に合わせて移動。吸汁し、被害をもたらします。

  • 稲とノビエの⾒分け⽅

穂がつく前の段階で稲とノビエを見分けるポイントとして、葉鞘(ようしょう)と葉身(ようしん)の境目に注目するのが効果的です。
稲には、この境目に「葉耳(ようじ)」と呼ばれる小さな突起部があり、そこに長くて荒い毛が生えていて目立ちます。一方、ノビエにはこの葉耳がありません。
また、同じく葉鞘と葉身の境目には「葉舌(ようぜつ)」と呼ばれる膜状の尖った突起があります。稲にはこの葉舌が明確に見られますが、ノビエには存在しないことも見分けのポイントです。
これらの特徴は、葉鞘(ようしょう)と葉身(ようしん)の境目部分を広げて観察すると分かりやすいです。
なお、稲株の列と列の間(条間)にポツンと生えている場合は、ノビエなどの雑草である可能性があります。稲と間違えてノビエを放置してしまうと、防除のタイミングを逃し、圃場全体に広がる恐れがあるため、しっかり見分けて注意しましょう。

稲とノビエの⾒分け⽅の画像 稲とノビエの⾒分け⽅の画像
  • ノビエ防除について

⽔稲除草剤を使⽤した雑草防除においては、まずは⼀発処理除草剤での防除を⽬指すケースが多いと思います。しかし、近年の温暖化など気候の変化による雑草発⽣時期の⻑期化や、栽培⾯積の⼤規模化による管理の粗放化などの影響で、⼀発処理除草剤だけでは完全に防除しきれないケースが増えてきました。その場合、ノビエに有効な中・後期剤を使⽤し、しっかりと防除することが重要です。後期除草剤トドメ MF 剤は⾼葉齢のノビエを防除でき、取りこぼしたノビエの防除に最適です。また、枯れ上りも早く、雑草の無いきれいな⽥んぼを短期間で取り戻すことができます。

ノビエ防除についての画像 ノビエ防除についての画像
トドメ MF 剤を効果的に使って頂くために

ノビエの葉齡をしっかり把握するように⼼がけましょう。⽔⽥内においては、⾼葉齢になるにつれてノビエの第1葉及び第2葉が枯れ落ちることが多く、⾼葉齢になればなるほど正確に葉齢を数えるのが難しくなります。下図を参考に葉齢を⾒極めてください。

トドメMF剤を効果的に使って頂くためにの画像 トドメMF剤を効果的に使って頂くためにの画像

圃場内には確認したノビエの葉齢よりも1〜2葉は葉齢が進んだノビエが潜んでいると考え、⾼葉齢のノビエに有効なトドメMF剤での早めの防除がお勧めです。

製品ラインナップ

Products Lineup

後期除草剤シリーズ

ノビエ専用

ノビエ専用

中・後期除草剤シリーズ

ノビエ 広葉雑草など

ノビエ 広葉雑草など

トドメMF普及会