科研製薬グループは、経営理念として「患者さんのよろこび」「社会のよろこび」「社員のよろこび」を掲げ、多くの笑顔の創出を目指しております。経営理念を追求し社会の持続的な発展に貢献するには、科研製薬グループを取り巻く全ての人々の人権尊重が前提であり、企業活動が人権に影響を及ぼす可能性があることも認識していることから、「科研製薬企業行動規準」及び「科研製薬企業行動指針」にて人権尊重を宣言しています。さらに、科研製薬グループは、企業活動において人権尊重責任を果たすために実施することを「人権方針」（以下、「本方針」といいます）として定めます。
1.人権に対する基本的な考え方
科研製薬グループは、企業活動を行うにあたり、人権に関する全ての法令を遵守し、「世界人権宣言」、国際人権規約（「市民的及び政治的権利に関する国際規約」並びに「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」）、「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」など国際的な規範や基本原則を尊重します。
なお、企業活動を行う国・地域における法令が国際的に認められた人権と一致しない場合は、国際的な人権原則を最大限に尊重する方法を追求します。
2.適用範囲
本方針は、科研製薬グループの全ての役員及び従業員に適用されます。また、科研製薬グループのビジネス・パートナーに対し、人権尊重に取り組まれることを期待します。
3.人権デューデリジェンスの実施
科研製薬グループは、企業活動と関係する又は関係し得る人権への負の影響を特定し評価するために、国内外のビジネス・パートナーに対して人権デューデリジェンスを実施します。
4.人権課題への取り組み
- 臨床試験の被験者の方、患者さん
- 社会
- 従業員等
臨床試験の実施にあたっては、生命の尊厳、自己決定権、プライバシー・個人情報の保護など被験者の人権を尊重し、臨床試験の志願者（代諾者を含む）から適切にインフォームドコンセントを取得します。
科研製薬グループが提供する製品が人々の生命や健康に直結していることから、高品質な製品を安定的に供給すると共に、製品の安全性に関する情報を収集・分析し、適宜、医療関係者及び患者さんに提供します。
科研製薬グループは、様々なビジネス・パートナーと事業活動を行っています。ビジネス・パートナーに対しても人権尊重を求めると共に、必要に応じて対話を実施します。
事業所及び工場のある地域においては、近隣住民の人権を尊重し、騒音、水質・土壌汚染、温室効果ガス排出など近隣地域や環境に与える影響の低減と監視を実施します。
「患者さんのよろこび」や「社会のよろこび」の実現には「社員のよろこび」が不可欠です。従業員の人権、人格、個性を尊重し、ハラスメントや差別の禁止、適切な労働時間の管理、最低賃金の確保、労働安全衛生、結社の自由と団体交渉権の尊重、強制労働・児童労働の禁止などを通じて、働きがいのある職場環境を提供します。
5.教育・啓発
科研製薬グループは、人権と企業活動の関係について理解を深め、人権を尊重するよう、役員及び従業員に対し継続的に教育・啓発を実施します。
6.情報開示
科研製薬グループは、本方針及び人権尊重に関する取り組みを、科研製薬ウェブサイトなどを通じて継続的に開示します。
7.救済
科研製薬グループは、自らが人権侵害をしないことに加えて、人権侵害を助長しないように努めます。万が一、科研製薬グループが人権への負の影響を引き起こした又はこれを助長していたことが明らかになった場合、適切な手続きを通じてその是正に取り組みます。
8.責任者
本方針運用の責任者は、代表取締役社長とします。
2023年12月22日 科研製薬株式会社 取締役会にて「人権方針」制定を決議