テマカット フロアブル

製品名 テマカットフロアブル
登録番号 第19848号
有効成分 ダイムロン 28.0%
ペントキサゾン 7.2%
性状 淡褐色水和性粘稠懸濁液体
有効年限 5年
包装規格 500ml×20本、2L×6本(地域限定)
製品安全データシート(SDS)
製品チラシ

特長

  • ノビエ、一年生カヤツリグサ科、コナギ、アゼナ等の一年生雑草や、マツバイ、ホタルイ、ヘラオモダカに高い除草効果を示します。また、難防除多年生カヤツリグサ科雑草のクログワイ、コウキヤガラ、シズイに登録があり、雑草の初期発生を強く抑えることにより、体系処理による高い効果が得られます。
  • 有効成分のペントキサゾンを高薬量含有するため、長い残効とスルホニルウレア系除草剤抵抗性雑草に対する高い効果が期待できます。
  • 本剤は代かき直後~移植前7日または移植直後~ノビエ1葉期、ただし移植後30日までのどちらでも使用できます。田植同時散布や水口処理も可能な拡散性に優れたフロアブル製剤です。

多年生カヤツリグサ科雑草の防除

  • テマカットフロアブルは、難防除多年生カヤツリグサ科雑草のクログワイ、シズイ、コウキヤガラに登録がある初期剤です。
    クログワイは東北から四国、九州にかけて発生し、チッソ質肥料の欠乏したやせ地にも多く発生する。
    シズイは北海道(上川、日高など)から東北にかけての雪国の水田に発生が多い。 コウキヤガラは東北から四国、九州にかけての干拓地、河口平野などの汽水域の水田に発生する。

テマカットフロアブルのクログワイに対する効果

薬剤処理(5/5)抜き取り調査(6/8)

雑草を引き抜くとクログワイとコウキヤガラは甘栗を小さくしたような丸い塊茎(イモ)が、シズイでは細長く尖った小さな塊茎が地下茎に認められます。
これらの難防除雑草は発生期間が極めて長いため、一発剤のみでは防除が難しく従来から一発剤と中・後期剤との体系防除が指導されていました。
この方法では雑草がやや大きくなってからの対処法のため、土壌や気象条件によっては効果が不十分で夏~秋にかけて地下深く形成される塊茎の形成量を十分抑制しきれず、例年防除に苦慮しているケースが見受けられます。

テマカットフロアブルは、これら難防除雑草の発生を初期段階で一定期間抑制することにより、生育ステージを揃え、体系処理剤の効果を高め、より長期間の抑制を可能にします。
防除体系としては、上に示した初期剤(テマカットフロアブル)+中期剤または一発剤となります。
(雑草の発生量や必要に応じて特に防除初年度はさらに後期剤や収穫後の茎葉処理剤を組み合わせます。)
このような防除を数年繰り返すことにより、これらの難防除雑草の発生量を減少させることが可能です。
※一発剤や中期剤には有効成分ベンフレセートを配合した剤がより効果的です!
除草効果としては、ペントキサゾンによる雑草の出芽部の接触作用による褐変枯殺作用と、カヤツリグサ科雑草に有効なダイムロンによる生育抑制作用の2つの作用により初期抑制効果を示します。また、雑草は代かき入水時から発生してくるため、代かきから田植まで期間をあける場合や、温暖地普通期栽培地域等の高温条件では雑草の生育が進みやすいため、なるべく代かきまたは田植後直ぐに処理することをお勧めします。どちらの有効成分も、雑草の生育が進むと効果が劣るため、雑草の生育初期段階に処理した方がより効果的です。どの雑草も小さい時ほど薬剤に対する抵抗力が弱く、ペントキサゾンもより少ない薬量で枯殺可能なことが明らかになっています。なお、コウキヤガラは畑作条件でも発生が認められるため、稲作開始前に大きく生育したものには効果が期待できないため、茎葉処理剤等で事前に防除しておく必要があります。

使用上の注意

  • 本剤は雑草の発生前から生育始期に有効なので、早めに散布する(ノビエ1葉期まで)
    多年生雑草は生育段階によって効果にフレが出るので必ず適期に散布するように注意する。
    ホタルイ、ミズガヤツリ、ヘラオモダカ、コウキヤガラ……… 発生前から発生始期まで
    クログワイ及びシズイ……………………………………………… 発生前
  • クログワイ、コウキヤガラ及びシズイは発生期間が長く、遅い発生のものまで十分な効果を示さないので、有効な剤との組み合わせで使用する。
  • 水口施用の場合は入水時に本剤を水口に施用し、流入水とともに水田全面に拡散させる。処理後田面水が通常の湛水状態(湛水深3~5cm)に達した時に必ず水を止め、田面水があふれ出ないように注意する。
  • 苗が水没するような深水状態では、葉鞘部に軽い褐変症状が出るおそれがあるので水管理に注意する。
  • 代かき時に使用する場合は、仕上げの代かき時に整地板の後ろで処理し、深く練りこまない(効果)
  • 散布後7日間は落水、かけ流しはしない。
  • 直播水稲に使用する場合は、出芽時に湛水条件になると薬害が生じるので、水管理に注意する。

適用雑草と使用方法

作物名 適用雑草名 使用時期 適用土壌 10アール当たり使用量 使用方法 適用地帯
移植水稲  水田一年生雑草
及び
マツバイ
ホタルイ
ミズガヤツリ
ヘラオモダカ
クログワイ
(北海道を除く)
コウキヤガラ
(東北、関東、東山、東海、九州)
シズイ(東北)
植代後~移植前7日または移植直後~ノビエ1葉期
ただし、移植後30日まで
砂壌土~埴土 500mL 原液湛水散布又は水口施用 全域
移植時 田植同時散布機で施用
植代時(移植7日前まで) 植代時に原液のまま散布し混和する 全域(北海道を除く)の普通期栽培地帯及び関東・東山・東海、九州の早期栽培地帯
直播水稲 水田一年生雑草
及び
マツバイ
ホタルイ
ミズガヤツリ
湛水直播の代かき時(は種7日前まで) 壌土~埴土 300mL 代かき時に原液のまま散布し混和する 全域(北海道を除く)
湛水直播の代かき後~は種前7日 原液湛水散布
ダイムロンを含む農薬の総使用回数 ペントキサゾンを含む農薬の総使用回数 本剤の使用回数
移植水稲は3回以内(育苗箱散布は1回以内、本田では2回以内) 2回以内 1回
直播水稲は2回以内
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